(51)舟着き場の春 旭川

河口の岡山から旭川を遡ること約90km、中国山地と吉備高原に挟まれた小さな盆地があります。中国勝山は旭川のほとりに発展した城下町です。
鉄道やダムができる以前は旭川の舟運が盛んでした。勝山は岡山との間を行き来した高瀬舟の遡航限界地、つまり旭川筋で最も上流にあった河港でした。

まちの中心に架かる中橋から神橋にかけての河畔には、舟問屋や炭問屋、旅籠などの古い家並みがつらなり、地域経済の要として賑わった昔の面影が感じられます。

舟運が途絶えて半世紀ちかく経ちましたが、現在でも岸辺には舟着き場の跡がそのままの姿で残されています。
荷物の積み下ろしが容易なように水ぎわがテラスのような一段低い護岸となっていて、ところどころに「石出し」のような流れに向かってちょっとした出っぱりが設けられています。石出しに挟まれた淀みに舟を舫っていたのかもしれません。すぐ横にある階段をトントンとのぼれば、そのまま商家の蔵や建物の地下を利用した倉庫につうじています。

人々で賑わった舟着き場の跡には、護岸の石の隙間から、たくさんの土筆が背を伸ばしていました。
中国勝山ののどかな春の水辺です。


Memo

・岡山県・旭川
・撮影:2000/04
・旧版公開:2000/06/15、改訂版公開:2017/09/01


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