(58) ふるさとへ 遠賀川

筑豊を流れる遠賀川の中流に架かる潜り橋。こちら岸にあるローカル線の小さな駅と向こう岸の農業集落の家々とをむすんでいます。
8月のある日の昼下がり、橋の真ん中では、少年が二人、夏の日射しをものともせず、座り込んで何かに熱中しています。どうやら、こんがらがった魚つりの仕掛けをほどいているようです。

しばらくして、川土手にある地方鉄道の駅に列車が停まり、ひとりの青年が降りてきました。
土手から橋につづく坂をくだり、川をわたっていきます。大きなショルダーバッグとお土産らしき紙包が入った紙袋をさげています。きっと、夏休みを利用しての帰省なのでしょう。

青年は川遊びに興じる少年たちの姿を見て、ふるさとで過ごした日々を思い出しているのかもしれません。青年にとって、この川と橋は、わが家の玄関へとつづく門のような存在であるにちがいありません。


Memo

・福岡県・遠賀川
・撮影:1997/08
・旧版公開:2000/09/01、改訂版公開:2017/08/23


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