(11) さぐり棒の少年 小田川

半ズボンの裾をまくりあげて、流れのなかをちょいとおっかなびっくりな足どりて歩いている三人の少年。先頭に立つ黄色いシャツの男の子の手には、背丈ほどの棒が握られています。

この棒こそ、知る人ぞ知る川歩きの友『さぐり棒』。といっても、センサーとかCCDカメラといった特別なしかけがついているわけではありません。たぶんそこいらで拾ったのでしょう、どこにでもある普通の棒っきれです。
昆虫でいえば触角、あるいはネコのヒゲの役割をはたすこの棒さえ持っていれば、たとえ川底が見えにくい場所でも、思わぬ深みに脚をとられることを防げます。文字どおり転ばぬ先の杖です。

川のなかだけでなく、万一、住まいが洪水にあって氾濫流のなかを避難しなければならないときにも、こうした水先案内用のさぐり棒があれば、蓋のはずれたマンホールや道路脇の水路などの深みに落ちて命を落としたりしないで済む、と宮村 忠氏は著書『水害』(中公新書 768)のなかに記されています。

誰に教わったのか聞きそびれてしまいましたが、久々に出会った川慣れした少年たちでありました。


Memo

・小田川/愛媛県
・撮影:1999/05
・旧版公開:1999/05/18、改訂版公開:2017/04/17


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