シャボン玉遊び

川風にのってシャボン玉は飛んでいく

7月下旬、小学校や中学校が夏休みに入ってすぐのある日、カメラを持って猪名川の下流にでかけました。川が地元の人たちや子どもたちにどのように使われているのか、目で見て確認するためです。

藻川との合流点から猪名川の右岸を堤防沿いに遡り、名神高速の橋をくぐってしばらくいくと、川辺でシャボン玉を飛ばして遊んでいる2人の女の子の姿が目にとまりました。

シャボン玉は飛んでいく川風にのってシャボン玉は下流へと飛んでいく 【1993年 撮影】

川風が上流から下流方向にちょうどいい具合に吹いています。風にのったシャボン玉はずうっと下流に向って飛んでいきます。
流行のゲームなどに比べると単純な遊びですが、面白いのかして、何度も何度もとばしています。面白そうなので、こちらも堤防の上でしばらく立ち止まって様子を眺めていました。

最近だと、デジカメを持ったおっさんが公園や町中でなどで子どもの遊ぶ姿を撮っていると、盗撮だとか、変質者だとかと思われて通報されかねない時代です。けれども、四半世紀ほどまえの世の中は、今ほど窮屈ではありませんでした。
それに、たまたま見かけた子どものスナップを撮るのに、保護者をさがして撮影の許諾を得ていたら、シャーターチャンスを逃してしまいますし、子どもの自然なしぐさや表情も撮ることができません。
デジカメやスマホの普及で写真が手軽に撮れるようになった反面、みんなが手当たり次第に撮りだして、失ったものも大きいと思います。

足もとには水筒とシャボン玉遊びの道具が置かれている【1993年 撮影】

お揃いの麦わら帽子をかぶっているので、この二人は姉妹なのでしょう。
小学校の低学年と幼稚園ぐらいの年格好です。二人の足もとには大小二つの水筒とシャボン玉の液が入った容器が置かれています。

子どもだけで川辺で遊んでいると危なっかしいのですが、遊ぶ様子をしばらくみていると、近くに大人がいるようです。写真には高水敷の影になって写っていませんが、護岸の下の水際では父親とおぼしき男性が釣りをしていました。

どうやらこの姉妹は父親に連れられて川に来て、父親が釣り糸を垂れている間、背後にある低水護岸の上でシャボン玉遊びに興じていたようです。それならば安心です。

川辺で見かけてから四半世紀が経過しました。もしかしたら、二人は同じような年ごとの子どものいる母親になっているのかもしれません。


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