小京都と呼ばれるまちが全国各地にあります。三方を山に囲まれ、一の坂川が流れる山口市もそのひとつです。
山口は、今から600年ほど前の室町時代に大内氏によってつくられたまちで、一の坂川を京の鴨川に見立て、京のような町割りや大路・小路の名を冠した町名が現在に伝えられています。
大内氏が京に倣ったまちをつくったのは、都に上ったときにその文化と環境に触れたことが直接の動機といわれています。祇園社や北野天神が勧請され、祇園会の山鉾巡行も行われるなど、京の風雅を漂わせた大内文化が醸成されてきました。
かつての大内御殿の近く、一の坂川に沿った両岸は後河原町と呼ばれ、春ともなれば桜がみごとに咲き競います。河畔に朱塗りのぼんぼりが吊され、そこに一句したためられているのも京の風雅が感じられます。
そのなかのひとつにこんな句がありました。
ぼんぼりの下の水辺で遊んでいる少年がいました。
Memo
・一の坂川/山口県
・撮影:1999/04
・旧版公開:2000/04/13、改訂版公開:2017/09/06
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