しばらく更新をさぼっている間に季節は巡り、また日本の夏がやってきました。今年も、キンチョールと水のシーズンの到来です。
半年余りのサイト休眠の間に、わが家では、飼っていたワン公クロスケが3月に心臓麻痺で急逝しました。北は信濃川や阿武隈川、南は球磨川まで各地の川にお供し、日本最高所の湿原である利根川水系鬼怒川の源流 鬼怒沼でも泳いだ?川好きのワン公でした。
そして1ケ月ほど間をおいて、獣医さんから弟分の熊次郎を貰ってきました。ラブラドールレドリバーかその雑種のようで、先代にもまして活発なワン公です。犬種からいえば生来の川好きで泳ぎは達者なはずですが、川を安全に楽しむための訓練をはじめることにしました。
『川の日』から遅れること一日、梅雨も中休みの7月8日が訓練初日です。
訓練の場所は、クルマで1時間ほどの距離にある佐波川の下流。
うちの近くにも川がありますが、水質汚濁がひどくて、とても流れに入る気などおきない「見るだけの川」。いっぽう、佐波川は「本当の川」。先代もこの川が大好きでした。源流域には林業地として古くから有名な滑(なめら)国有林があり、途中には嫌われ者のダムもありますが、透明度は高く水質もきわめて良好です。
人間の場合なら、まずは準備体操でしょうが、ワン公の場合は、河原を数分走らせた後、おすわりさせて腹ごしらえから始めます。餌を持っている人間サマが主導権をもつ訓練であることを知らしめます。
この日のために、お犬さま用のライフジャケットも調達してきました。
まだ生後4ケ月に満たない仔犬なので、いきなり本流でというのは無理があります。だから最初は、岸の近くを流れる細流の横にできた「サイドプール」を自由に歩かせることから始めます。このサイドプールは、数日前の出水の置きみやげです。
訓練といっても最初は浅い水たまりでの水遊びからです。この段階では、水に慣れされることと、川底の地形に起伏があること、つまり川には浅いところと深いところがあることを知ってもらいましょう。
まぁ、天才でもない限りスポーツでも芸事でも階梯を踏むことが大切です。
Memo
・佐波川/山口県
・撮影:2001/07
・旧版公開:2001/07/09、改訂版公開:2017/10/25
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