4月下旬のある日の午後、川西池田に工臨を見に行ったら、福知山発大阪行きの上り738列車の最後尾にC57152が連結され回送されてきた。
その日の夜か翌朝に大阪を出発する下り列車をディーゼル機関車の代わりに牽引するのだろう。
大阪までの切符を買って、一緒に宮原までついて行くことにした。
738列車は16:07に大阪駅10番線に到着した。
乗ってきた旅客が降り、荷物室の小荷物を降ろしている間に、隣の11番線には上りの特急「やくも」が到着した。
さらに何分か後には博多から新大阪に向かう特急「はと」が到着し、わずか数分間だけであるが回送中のC57と肩を並べる。
大阪駅から回送された列車は午後5時前に宮原操車場に到着。
C57は操車場の南端にある福知山機関区所属の車輌だまりへ移動する。
操車場の南端には福知山機関区所属の機関車だまりがある。
この日は先客のDF50が2両、DD54が停まっていた。
C57はここで足回りの点検と給水作業を受ける。時計はちょうど午後5時を示している。
点検と給水作業が終わると復路に備えて操車場横のターンテーブルで方向を変える。
ターンテーブルからおりると建物南側のいつもの場所で下りの出番までしばらく時間を過ごす。
夕陽を背に煙をたなびかせるC57の隣には、吹一から入替え作業にやってきた一つ目小僧のDD13108が停まっていた。
福知山線を走っていたC57の姿を見たのは、この時が最後となった。
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