島熊山の一本松

この記事を含む島熊山に関連した4編の記事は、2012年に旧ブログで公開した論考に一部加筆して再掲したものである。なお、初出の旧ブログは2016年に閉鎖した。

・島熊山の一本松 【初出:2012/01/07】 ◀ このページ
島熊山の山名と位置について(1)【初出:2012/01/15】
島熊山の山名と位置について(2)【初出:2012/01/15】
島熊山の山名と位置について(3)【初出:2012/01/18】

島熊山の一本松

島熊山は、豊中市の北部、東豊中の奥に位置している。丘のような低い山ではあるが、かつては豊島丘陵から千里丘陵にかけての最高地点を形成していた。

玉かつま 島熊山の夕暮れに ひとりか君が 山道越ゆらむ

(万葉集 巻十二 3193)

島熊山は万葉集にも歌われた山で、“玉かつま”というのは島熊山の枕詞だという。

春日町から島熊山方向をのぞむ春日町から島熊山方向、一本松のあるピークをのぞむ【1969年 豊中市撮影】

千里川を隔てた春日町付近からみた一本松の立つピークと住宅地
(写真:豊中市広報広聴課 利用規程に基づき北摂アーカイブより転載)
http://e-library2.gprime.jp/lib_city_toyonaka/cms/

この写真は、府営春日住宅の南側市道の舗装工事の際に撮影されたものと思われる。この写真が撮影された当時、自分は豊中から吹田市に引っ越したばかりで、北千里に住んでいた。ほぼ毎日、自転車に乗って島熊山を越えて春日町にあったPサイクルに遊びに通っていた。一本松を見ながら砂利の敷かれたこの道を走ったことを鮮明に憶えている。

島熊山には子どものころから何十回も登っている。昭和40年代の頂上付近は西側が赤土の崖になっていて、崖っぷちに『島熊山の一本松』と呼ばれていた松の木があった。上の写真の一番高いところにみえるからかさ松が『島熊山の一本松』と呼ばれていた松の木だった。

松のところに佇めば、パラボラアンテナが2つ並んだ六甲山が遠くに望め、甲山のある阪神間から大阪市内、大阪湾が一望できた。天気の良い日には、葛城山や淡路島も見えた。島熊山からの眺望は上野小学校で習った「♪六甲はるか野は広く 大大阪にほとりして~」という『豊中市歌』の歌詞にうたわれているとおりだった。

現在は、住宅群やマンションが稜線直下にまで建ち並んでいて、山頂付近も西側がだいぶ削りとられてしまい、かつて一本松のあった場所を特定することすら難しい。

島熊山周辺の住宅地開発

東豊中の住宅地開発は、戦前の昭和初期に阪急電車によってはじめられた。いっぽう東豊中の奥に位置する島熊山周辺の住宅地開発は、昭和30年代の終わりに豊中駅前にあった牧野組によってすすめられた。
東豊中は緑豊かな別荘地の趣のあるいわゆるお屋敷町であったが、島熊山周辺は雛壇型の造成地に一戸建ての並んだ郊外の住宅地である。最初に住宅が建ちはじめたのは島熊山の西南麓で、現在の住所でいうと緑丘2丁目あたりの数ブロックだった。

昭和40年代なかばの島熊山周辺冒頭の写真が撮影された昭和40~45年ごろの島熊山付近
国土地理院2万5千分の1地形図 伊丹【昭和46年修正測量】
左上のA地点は「北摂アーカイブの写真」が撮影された場所

この地形図には、開発されつつある昭和40~45年頃の島熊山付近の様子がみてとれる。島熊山で牧野組による住宅開発がはじまったのと同じころ、東に隣接する千里ニュータウンや新御堂筋、中央環状線などの主要道路の建設工事も進められていた。

島熊山の開発当初、阪急バスは三ツ池の少し先の東豊中までしか入っていなかった。そのころ、島熊山に行くには、終点の東豊中バス停から30分ほど歩くか、東豊中団地前から牧野組が運行していたマイクロバスに乗って行くかのどちらかだった。歩いていくルートは2本あり、バス停から北へサクラ並木の道を少し下ってから道なりに島熊山に伸びる尾根をたどるルートと、バス停の三叉路を東に折れて深谷池の横の曲がりくねった坂道を登るルートがあった。

牧野組のマイクロバスは、東豊中団地前が起点で、東豊中のバス停を経由して今のバス路線と同じ道を走っていた。まだ食料品店もなく、足の不便な分譲地に引っ越してきた住民の便宜を図るために運行されていたのだと思う。

小3から小4の頃、月に何回か牧野組のマイクロバスに乗って、島熊山にあったA先生のご自宅に水彩画を習いに通っていた。終点はいまの島熊山バス停と同じ場所で、バス停の前にたしか「紫苑」という名の喫茶店があった。
夏の夕方、島熊山から降りる帰りのバスを待っていたら、急にすごい雷雨になった。あたりは坂道ばかりで、すべての道が川のようになった。そのときは喫茶店のなかに入れてもらって、稲光をみながら雨宿りをしたことを覚えている。

島熊山【明治42】

明治末期の島熊山付近
陸測2万正式図 池田【明治42年修正】、赤の▲は稜線上のピーク

明治42年に測量された地形図をみると、このあたりで最も標高の高い地点は北側にある標高131.7メートルの小ピークである。しかし、そこには山名の記載はない。その無名のピークから南に少し離れた地点、現在、不動尊のあるあたりにも標高120メートル前後の小さなピークがある。さらに数百メートル南に112.3メートルの標高点があり、そこには島熊山の名が記されている。
ずっとのちの1966年に不動尊の東南、120.5メートルの地点に三角点が置かれた。三角点は三角測量のための基準点であり、山の最高地点を意味するものではない。三角点の「点名」は「島熊山」と名付けられた。点名は必ずしも山名を示すものではないが、このような経緯からこの三角点の置かれたピークを島熊山と呼ぶ人もいるようである。
しかし、三角点の置かれた不動尊東南のピークは、この付近の最高地点ではない。不動尊よりも数百メートル北側に位置する一本松のあった131.7メートルのピークがこのあたりで一番高い場所だった。

牧野組による開発のあと、東側に千里ニュータウンができたり、北西側の山麓が開発されたりして、島熊山周辺はずいぶん変わった。
元のままで残ったのは、千里ニュータウンの外縁部を囲む細長い緑地だけになった。その緑地も一時、大阪府が開発して防災用のヘリポートを設置する計画を立てていたという。当然のことながら住民の反対運動がおこり、結局、緑地は大阪府から豊中市に譲渡されて、現在では島熊山緑地として保全されるようになった。

このような経過で、かろうじて緑地は残った。しかし、島熊山を特徴づけていた一本松の立つ風景は失われた。また、山頂に登った誰もが楽しめたあの雄大な眺めを見ることもできなくなってしまった。

『景観』だとか『ランドマーク』といった言葉がまだ市民権を得てない時代の話であるが、景観行政のお粗末さを表徴するような結果となった。
大阪弁で手短に言えば、「刺身の『ツマ』だけ残してどうすんねん!」ということである。


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本論考の再公開に至った経緯とネットでの著作権侵害行為

島熊山の山名と位置に関する4部構成の論考は、2012年1月に旧ブログで公開したが、2016年3月に旧ブログを閉鎖し公開を取り止めた。
ここでは、2018年6月にこのサイトで再公開するに至った経緯と、2013年6月から2019年にかけて続いている“boubou” と名乗るブロガー(ブログ作者)による著作権侵害行為のあらまし、著作物を盗用されていることに気づいてから侵害行為に対して講じた措置などについて時系列を追って記述した。

盗用や剽窃などの著作権侵害行為は、創作意欲や知的生産を妨げ、インターネット上の文化的な営為と知的財産の蓄積を根本から破壊する重大かつ卑劣な犯罪である。多くの時間と精魂をこめて制作した著作物の盗用や剽窃を見逃すわけにはいかない。 

以下は、ネット上での著作権侵害行為を受けた場合の対処方法、著作権法上の取扱い、侵害行為をネットから排除するための諸手続などについて、事実経過に基づき整理してとりまとめたものである。ネットで横行する著作権侵害行為の実例を示すとともに、不法行為への対策を講じる際の参考になれば幸いである。
不正行為はかならず発覚し、著作者や社会から厳しく糾弾される。著作権を侵害した盗人はこのことをよく自覚すべきである。


(1)旧ブログに掲載した島熊山に関する4編の論考
この島熊山の山名と位置について記した一連の論考は、以前、ブログサービスを利用して開設していた旧ブログ『My Maps』(http://mymaps.blog.fc2.com/)に4回に分けて掲載したものである。旧ブログは、ネット公開に便利なブログの体裁をとっているが、コンテンツは地誌や地物の論考である。『My Maps』というブログ名が示すように、別のウエブサイトにGoogle Mapsを利用した主題図を表示し、ブログのコンテンツとMap上の位置情報の相互リンクによる連携や拡張性などをテストするために2011年に開設した。
旧ブログは2016年に閉鎖したので、現在は存在していない。

(2)旧ブログで論考を初公開した年月日
4編の論考は、2012年1月7日から1月18日にかけて旧ブログで公開した。各記事を初めて公開した年月日(初出日)は次のとおりである。
・島熊山の一本松   【初出:2012/01/07】記事のエントリー№41
・島熊山の山名と位置について(1)【初出:2012/01/15】エントリー№65
・島熊山の山名と位置について(2)【初出:2012/01/15】エントリー№66
・島熊山の山名と位置について(3)【初出:2012/01/18】エントリー№67

なお、公開した各記事は著作権法で保護されており、各ページには「Copyright, 著作者のハンドル名, 2012.All Rights Reserved.」を表示していた。

(3)著作権侵害行為の発見
論考を公開してから約2年半が経過した2014年7月、ネットを検索していて、内容がきわめて酷似したYahoo!ブログの記事を発見した。わかりやすく言えば、当方の著作物の『パクリ記事』である。自分のサイトを開設して20年ほど(2018年現在)になるが、ネットに公開した著作物の盗用には何度か遭っている。泥棒発見の功労者はいつもGoogle先生である。

(3-2)著作権を侵害していた模倣記事は、論考の構成や論旨が同一であり、旧版地形図に手を加えて掲げていた図版3点が無断転載されていた。また、参考文献も同じ書籍であり、利用規程に基づいて転載した豊中市撮影の写真も同じものが使われていた。後で判明したことだが、図版だけでなく、下記(8)や(9)に示したように文章の大半も盗用したものであった。
このような文章や図版(画像)を複製して無断転載する行為(盗用)や、部分的に文章や語句・筋などを盗み自作したように装って用いる行為(剽窃)は、ともに著作権(複製権、公衆送信権)を侵害した不法行為である。

(4)最初に見つけたのは図版の盗用
Yahoo!ブログの盗用記事は、 “boubou”と名乗る当時60歳前後の男性が「島熊山一帯住宅開発小記…。」と題して、2013年6月1日に彼のブログ『おじさんチャリダー日記』で公開したものだった。「どこそこに行ってきた」「○○を食べた」といったよくある日記のようなブログに、容易に入手できない旧版地形図や文献を用いた記事が混じっていたので、一目見て違和感が感じられた。

記事の冒頭には、GPSのログが表示されたスマートフォンの画面を掲げて、散歩で島熊山周辺にを歩いたことが書かれている。作者(盗用者)曰く、「島熊山一帯の住宅地開発について、少しノスタルジックに書いてみますよ…。。。」というふれこみで、いかにも自分自身の見聞をまとめた読み物であるかのような書きっぷりである。しかし、散歩で数回歩いたぐらいで地誌を語れるはずもなく、タイトルになっている住宅開発小記の中身はといえば、他人の著作物から図版を盗用したり、文章を盗用・剽窃しながら切り貼りしたパクリ記事にほかならない。
人が苦労して手に入れた資料を使っていても、それがよく咀嚼されていないので、彼の語る住宅開発小記には、感想のようなことしか書かれておらず、主体となるべき中身がほとんどない。

オリジナルの論考では、約半世紀の間に島熊山周辺が都市化によってどのような変貌をとげたか述べた。3つの山の山頂付近が削られて住宅地開発がすすめられたことを容易に理解できるよう、測量年の異なる旧版地形図を選び3点を並べて配置した。boubouは、その手法を地形図ごとそっくり真似している。但し、地形図から読み取れる土地利用の変化に関する記述は、ほんの数行ほどしか書かれていない。そしてその内容も「ノスタルジック」というよりも、「プラジアリズム」でしかない。オリジナルと劣化コピーとを比べてみれば、地形図を読めていないことがすぐにわかる。

▶ 盗用ブログの記事 https://blogs.yahoo.co.jp/wdwwq181/55605399.html
注:記事は2019年10月にYahoo! JAPANによって削除された。Yahoo!ブログは2019年12月でサービス終了となり、以後閲覧できなくなる。

ネットからお借りしましたよ

盗用された図版3点boubou 「島熊山一帯住宅開発小記…。」 における著作権侵害(図版3点の盗用)

https://blogs.yahoo.co.jp/wdwwq181/55605399.html
これら3点の図版はこの旧版地形図を盗用したものである。Yahoo!ブログでは、地形図のサムネイル画像
をクリックすると、別窓でオリジナルサイズの大きな画像が表示されるようになっていた。

(4-2)boubouの記事を最初に見たとき、まず目についたのは、当方の図版3点が無断で複製されていたことだった。図版は旧版地形図をベースに用いているが、ピークの位置を小さな▲で記入したり、隣接する図幅を貼り合わせたり、縮尺の異なる地形図を同じ縮尺で比較できるよう拡縮加工したり、単色刷りに彩色を施したりしていたので、一目で自分がつくったものだとわかった。ブログには「ネットから、この辺りの地形図の変遷をお借りしましたよ・・・。。。」というふざけた文が添えられていただけである。作成者名や図版の具体的な出所等は一切記されていなかった。

(4-3)文末の「・・・。。。」という三点リーダのあとに句点を3つ連ねた変な日本語の表記法はさておき、所有者(著作権者)の許諾を得ないで「お借りした」というのも変な日本語である。ふつうの人は「スーパーから、食料品をお借りしましたよ」とか、「図書館から、写真集をお借りしましたよ」と言い訳しながら、所定の手続きを踏まずに持ち帰ったりしない。商品はレジで代金を支払い、図書館から本を借りる際には貸し出し手続きを行なう。店の商品や他人の財物を無断で持ち帰ると、窃盗罪という犯罪になる。他人のモノを盗むことは、倫理的・道徳的にも反社会的な行為であることぐらい子どもでも知っている。

(5)証拠保全ならびに著作権侵害者への通知や抗議
盗用を発見後、ただちに証拠として盗用記事を画像として保存した。ネットでの犯罪は証拠を隠滅されやすいので、被害に遭ったときは、まず、サイトを画像として保存したり、ソースコードを保存するなどして証拠をきちんと保全することが大切である。可能であるならば、URLや記録した日付が残るタイムスタンプ付きの画像で保存することが望ましい。

(5-2)次に、ブログの作者であるboubouには当該記事のコメント欄を通じて通知した。連絡にコメント欄を使ったのは、ブログには実名やメールアドレスなど連絡先の記載がなく、すぐに連絡をとる術がほかになかったからである。プロバイダ責任制限法に基づき発信者情報の開示請求を行なうことも可能であるが、使いやすい制度だとは言いがたい。印鑑証明や本人確認書類などの書類を揃える必要があり、費用も請求者が負担しなければならない。また、発信者情報の入手に何ヶ月も要したり、開示されない場合もある。

(5-3)コメント欄を通じて通知した事項として、まず、このような行為は知的財産を侵害した不法行為であること、すなわち著作権法違反の犯罪であることを指摘した。あわせて、当方の著作権を侵害しないこと、著作物の引用や転載に際しては著作権法の定めや社会通念上のルールに従う必要があることを伝え、不法行為を善処するよう申し入れを行なった。
常識的な大人ならば、自分の行為を反省して謝罪するとともに、盗用した図版や文章、剽窃した文章は速やかに削除されるものと期待していた。

(6)盗用者の不遜な態度と感覚
ネット上に公開していた著作物を盗用されたのは、今回が初めてではない。これまでのケースと異なる点は、指摘後の盗用者の不遜な態度である。通常ならば相手に不法行為であることを通知すると、ただちに謝罪し、侵害されたコンテンツは速やかに削除された。

しかしながら、boubouなる人物は平謝りをしただけで、不法行為自体は改めなかった。例えて言うと、万引の現場を押さえられた犯人が、口先では「ごめんなさい」と謝りながら、盗んだ商品はそのまま持ち帰るような行為である。著作権を保有する当方は、boubouに著作物を貸した覚えはない。もちろん、転載を許諾したこともない。

おまけに、「引用時には引用の要件を満たしたうえで、出所を明記するのがルールです」という当方の指摘に対して、「お借りしたもののURLがわからないので、教えて」などと言う。自分が盗んできたくせに、どこから盗ったのかわからないとは・・・・・・ 厚顔無恥を地でいく本当に“”あつかましい泥棒である。

(6-2)泥棒のあつかましい要望に応えて、boubouには当方のURLの一部とサイトを特定できる検索用のキーワードを伝えた。あわせて、そのキーワードで検索して来訪した場合に備えた。案の定、賊はその日の夜に来訪した。21時から3時間ほど滞在し、ホスト名、ブラウザの種類、使用モニターなど、後々の証拠となるアクセスログを多数残していった。

ログに残された盗人の来訪記録

旧ブログのアクセスログに記録された賊の足跡(一部)

(6-3)そもそも、人のサイトから図版と文章を盗んで同じテーマの記事を同じ論理展開でネットに公開したら、Googleの検索結果などからすぐに悪行がバレると思いが至らないのだろうか?

(6-4)boubouのブログによれば、彼は大学卒業後、民間企業で研究開発に従事したインテリである。職務経歴からみて、特許権など産業的な知的財産に関する専門知識を有しているようである。下の(18)で述べる刑事告訴後に知った実名で調べてみると、連名で特許も保有している。また、彼のブログによると、侵害行為を行なう前の2011年には、特許庁と関連する工業所有権情報・研修館(INPIT)が開催した「調査業務実施者育成研修」を2ヶ月間受講している。調査業務実施者というのは、特許庁から業務委託をうけ、出願された発明の特許審査の一部を担当する専門資格を持った産業的な知財のプロである。受講後、資格を取得できたかどうかは知らないが、人の知財を侵害してはならないことは、「基本のき」以前の常識である。

(6-5)もしかしたらboubouは、特許のような産業的な知財は尊重するが、著作物などの文化的な知財は権利侵害をしても大したことはない、と軽く考えているのかもしれない。事実、知財の専門知識を持っているはずだが、彼のブログには「ネットからお借りした」画像など著作権を侵害した記事がいくつも散見される。また、2018年12月28日には、Yahoo!ニュースの記事を「紹介する」と称して、オリジナルの記事から画像と文章を丸ごと複製して公開し、著作者である森林ジャーナリストと揉めていたようである。

(6-6)特許も著作権も同じ知的財産である。自分の知財は特許を取得して権利を守るいっぽうで、他人の知財は平気で侵害するという彼の思考回路はとうてい理解できない。
彼流の言葉で質問すると、「特許を黙ってお借りして工業製品を製造販売したらどうなる?」 これに対する答えは、「逮捕され刑事罰に処せられ、民事でも損害賠償金を支払うはめになる」である。刑事罰は、10年以下の懲役若しくは1,000万円以下の罰金、または懲役刑と罰金刑とが併科される。これらは、著作権を侵害した場合と同じ量刑である。

(7)出所を記しただけでは「引用」は成立しない
コメント欄での数回のやりとりを経て、ようやくboubouのブログに図版の出所が不完全ながら記載された。しかし、出所のURLを記載しただけでは著作権法で認められた「引用」は成立しない。引用するには、まず同法32条に定められた『引用の要件』を満たさねばならないからである。この引用の要件を満たさない場合は、出所を示したとしても著作権を侵害した無断転載である。

ネットで一時期問題となった「まとめサイト」では、「出典:サイト名」や「出典:Google」などと記載されたパクリ画像や記事が多数存在した。「引用」したと主張しているつもりなのだろうが、まったく笑止千万である。

(7-2)実際、この手の泥棒は、ネット上のいろんなところに次々と出没し、アチコチで知的財産の盗みを重ねている。つい先日も、当サイトから玄倉川の画像を無断転載したペンギンと自称する泥棒を見つけたので記録しておく。

著作権を侵害したサイト当サイトの画像を無断転載したまとめサイト 出典:オールペンギン速報(笑)
出所:≪身勝手≫「ヘリを呼べ。もたもたすんな、早く助けろ」
http://all-penguin.xyz/archives/20394321.html

もちろん、この泥棒に対しても著作権侵害にかかる損害賠償請求を行った。泥棒が使っているレンタルサーバを運営しているISPに対しては、発信者情報の開示請求や削除要請などしかるべき措置を講じている。

(8)図版だけでなく文章も盗用されていたことが発覚
話をもとに戻すと、2018年6月には、上記の図版3点のほかに文章も盗用されていたことも発見した。その発見が遅れたのは、boubouのやり口がなかなか巧妙だったからである。図版3点の無断転載を最初にみつけた2014年の時点では、文章、テキストの盗用には気がつかなかった。

(8-2)boubouがネットに公開した記事の前半部には、郷土史家の鹿島友治氏の著作『豊中 ありし日の景観』にふれた箇所がある。豊中市北部の地誌や歴史地理を研究するうえでの基本的な文献である。boubouは同書を「紹介する」というあいまいな表現を使っているが、他人の文章を引いて用いているので、実質的には著作物の「引用」もしくは「転載」である。

(8-3)「引用」とは、自分の論の根拠などを説明したり証明したりするために、他人の文章や事例などを提示したり紹介することである。著作権法第32条に定められたいくつかの要件を満たしたうえで、第48条で示された出所を明示すれば「引用」は成立する。著作権法の規定を満たした「引用」は、著作権者の許可は不要である。もういっぽうの「転載」とは、他人の著作物を複製することである。著作権法第30条などに示された一部の例外を除いて、複製は著作権者から許諾を得ないかぎりできない。

(8-4)boubouが鹿島氏の著作を紹介している箇所の記述は、文字量にして15行、約600字ほどである。まず、約600字もの文を「引用」とみなすには、文脈の面からみても、社会通念上からみてもいささか文字量が多すぎる。
百歩、いや一千万歩譲って、仮に「引用」とみなすとしても、「引用文」に対するboubouの自説、つまり「主体となる文」は質・量ともに皆無に近い。さらに、前後の文との主従関係、引用を行なう必然性、引用が目的に合致した正当な範囲であるかといった著作権法32条に規定された引用の要件を著しく欠いている。
彼が他人の知的財産をブログのネタとして利用するのは、彼のブログを訪れるブロ友と呼ばれる知人らに話題を提供し、中身のないコンテンツを魅力的に見せかけるための「エサ」なのである。つまり何らかの主張なり自説があっての「引用」ではなく、興味を引きつけたいがための「無断転載(複製)」なのである。

(9)「引用」を偽装した「盗用」
鹿島氏の著作を「紹介する」という形で引かれた文章には、その前段に出典が示されている。ページは明記されていないので出所の明示としては不完全ではあるが、一見、ルールにしたがって「引用」しているようにみえる。しかし、じつはこの「引用」したようにみせている文章は、鹿島氏の原著に書かれている文ではなく別の文である。
なぜなら、引かれている文章は、鹿島氏の著作を当方が現代の口語文に翻訳した文章そのものだからである。鹿島氏の著作には古い文語体で記述された箇所があるが、「引用」したようにみせている文とは文体や用語が大きく異なる。

(9-2)したがって、boubouは鹿島氏の著作を「引用」したのではなく、当方の著作物を「盗用」したのである。同じ「○用」でも大違いである。boubouが掲げていた文章は、彼が原著を読み、キーボードを叩いて引用文をつくったのではなく、パソコンの画面上に表示された当方の文をそのままコピペ(複製し公衆送信)したのだと推定される。
本当は他人の著作物を「盗用」しているのに、あたかも鹿島氏の著書を「引用」したように偽装し、いかにも自分が考察したように仕立てあげてブログで公開している。実にあつかましい人物である。

(9-3)証拠としてboubouが無断転載していた文章を以下に示す。boubouによる文章の無断転載は、①記事公開時と、②警告後の記事再開後の2度に渡って行なわれたが、以下は①の記事公開時のものである。用語や用字の細部に至るまで一言一句が当方の著作物そのものであり、コピペしたことの揺るぎない証でもある。

さらに、「引用」する際に著作権法で義務付けられている正しい出所の記載はどこにも記されていない。したがって、引用を装った不正な無断転載であり、全文が「盗用」である。

boubou 「島熊山一帯住宅開発小記…。」 における著作権侵害箇所(記事公開時)
鹿島氏の著作を「引用」したように偽装して、
当方の著作物を「盗用」している箇所(赤枠内の全文)
https://blogs.yahoo.co.jp/wdwwq181/55605399.html

(10)原著・当方の著作物・盗用文の比較
著作権を侵害をして作成されたboubouのブログ記事には、当方の著作物のことには一言もふれられてない。しかし、(A)鹿島氏の原著(B)当方が原著を現代文に翻訳した文章、(C)boubouが「紹介した」とする無断転載文(上図の赤枠内)、この3つの文を比べてみれば一目瞭然である。(A)と(B)は文体や文言、用字が異なり、(B)と(C)は一言一句違わず一致する。

例えば、原著の「峰」に対する翻訳文の「峯」の用字、原著で用いられた「漢数字」に対して当方の翻訳文では地名などは「漢数字」のままとし、標高値のみを「全角算数字」に変換している点などは、誰の目にも明らかな判別上のポイントである。
以上のことから、boubouは鹿島氏の著作名を掲げながら、実際は原著に直接あたっていないことは明らかである。PCのモニターに表示された文字列を漫然とコピペしたのであろう。彼は自分で墓穴を掘ったわけである。

(11)著作物を公開していた旧ブログの閉鎖
この論考は小論ではあるが、地域調査のプロが作成したものである。労力と費用をかけて文献を捜し、旧版地形図を入手・加工して図版化し、現地調査や論考を重ねている。盗人に成果を横取りされて、はなはだ気分が悪い。不本意ではあったが2016年3月にブログを閉鎖し、一連の論考をネットから削除した。

(12)盗用された著作物の再公開
2018年6月10日現在、boubouが盗用したブログ記事はネット上で公開されており、著作権侵害の不法行為は約5年間も続いている。しかも、検索の上位にヒットする。現状のまま放置することは不法行為を是認し、盗人に屈したことにもなりかねない。
あまりに腹立たしいので、この度、加筆修正したものを再度公開し、オリジナルの論考が存在していることを示すことで、boubouが垂れているご高説はパクリ記事であることの周知を図ることにした。なお、再公開に際して、タイトルや本文のごく一部を手直しした。

(13)再三の抗議を無視
boubouには、最初に図版の盗用を発見した2014年7月2日と、文章の盗用を見つけた2018年6月10日~11日に、それぞれ唯一の連絡手段であるブログのコメント欄から計5回にわたって抗議と申し入れを行なっている。2018年に抗議した際、彼は他の記事に寄せられた『ブロ友(注:ブログを通じた友人)』からのコメントにはすばやく返答するものの、本件に対しては返答がない。無視を決め込んだようである。
(13-2)boubou は、彼自身のブログ記事によれば、A市のB小学校校区で民生委員・児童委員をしている公務員(非常勤)である。「常に公正を旨とし 人格と識見の向上に努めること」を信条とする民生委員が、私事とはいえ不法行為を重ねているがこれ如何に?  市は職員の不法行為を看過するのか? と6月12日にA市の所属先に電話とメールで状況を伝え、解決に向けた調整ができないか打診した。A市に連絡したのは、当方はboubouの個人情報を知らないので直接連絡をとることができないからである。しかし、公務外のことであるという理由で色よい返答は得られなかった。

(14)DMCAに基づく検索結果の削除申請【第1回目】
2018年6月11日、DMCA(デジタルミレニアム著作権法)に基づき、著作権を侵害しているboubouのブログを検索結果から削除するようGoogle に申請を行なった。数日後、申請は受理された。申請内容と著作権を侵害したYahoo!ブログのboubouの当該記事のURLはLumenのサイトで公開されている。
https://www.lumendatabase.org/notices/16682737

(15)盗用者への最後通告
いっぽう、boubouとの直接交渉は、なかなか捗らない。2018年6月10日に行なった2回目の指摘後も、boubouからの謝罪等は一切なかった。そこで、6月16日までの回答期限を設定して、当事者間で解決する意思の有無を明らかにするよう要請した。しかし、boubouからの回答はなかった。この間、boubouは4回にわたってブログへ新しい記事を投稿している。また、他の記事へのコメントにはこまめに返信している。Yahoo!ブログの場合、古い記事であってもコメントの投稿があると何日間はトップページに表示される。したがって「意思確認のコメントを見ていなかった」という言い訳は通用しない。
(15-2)その後、2018年7月3日にYahoo!ブログを確認すると、盗用してつくった当該記事だけがコメント欄も含めて閲覧できなくなっていた。その理由は不明であるがboubou自身の手で閲覧不能にしたものと推定される。

(16)抗議を無視し不法行為を続ける
どのような理由で当該記事を閲覧できなくしたのかは知るよしもないが、コメント欄を利用してboubouへ伝えた通告、抗議、版権使用料の支払請求、示談の呼びかけを全て無視し、記事・コメント共々すべてを消し去った。

(16-2)他人の著作物を無断で複製し、ネットで公開し続けていることは犯罪である。著作権侵害行為に対しては、民事上は差止請求権(112条)のほか、損害賠償に関する規定(114条)、名誉回復等の措置(115条)などが規定されている。また、刑事上は10年以下の懲役もしくは1,000万円以下の罰金又はその併科など重い刑罰が規定されている。コピペぐらい大したことはないだろうと見くびっていると手痛い目に遭う。

(16-3)法的措置をとる前に交渉によって穏便に解決しようと思い、2018年7月9日、やむなくboubouの他の記事のコメント欄を通じて再度、接触を図ろうとした。ところが、boubouは「迷惑行為として証拠を保全した」「迷惑行為で訴える」と反抗的な態度で悪態をついてきた。

(17)堪忍袋の緒を切るときがきた
著作権者からの再三にわたる呼びかけを無視するboubouの一連の行為には、反省や和解の意思は認められない。呼びかけへの返答もなく、コメントを含めて閲覧不能にすることは、無礼であるばかりか、不法行為の証拠隠滅を図ろうとした不誠実で悪質な行為と判断せざるを得ない。

(18)著作権侵害で刑事告訴
著作権法で保護されている著作者の権利を守るとともに、創作活動の根源となる意欲を維持し、健全な文化を妨げる犯罪行為をネットから排除するため、警察のサイバー犯罪担当部署とも相談し、boubouに刑事罰を課すことを求めるために刑事告訴した

(18-2)捜索や取り調べなど警察による捜査は、半年以上にわたって続けられた。証拠の残りにくいネットでの犯罪の事実を確定して立件するには、情報通信に関する高度な専門知識だけでなく、証拠となる厖大な準備資料が必要である。被害者である当方も警察署に何度も出向いて、何本もの供述調書を作成した。捜査が最終段階になった時、署内で目にした供述調書や通信記録などの証拠書類を綴った書類の束は、厚さ5㎝以上にもなっていた。

一般に、ネット上での著作権侵害行為の刑事告訴は難しいと言われる。立件まで持ち込めたのは異例のことかもしれない。捜査担当者のご苦労と捜査に注がれた多大な労力と時間は、傍でみていてもよく理解できた。
捜査機関によると、その後、boubouは検察庁に書類送検されたという。

(18-3)参考までに、ネット上で著作権を侵害して刑事告訴されると、警察からどのような捜査を受け、裁判でどのような刑罰をうけるか? 一時期、問題になったファイル共有ソフトで著作権を侵害し、罰金刑を言い渡された堀内氏(仮名)が、手記にまとめて公開している。手記には、家宅捜索や取調べの様子、検察庁に書類送検され、略式起訴・略式命令を受けるまでの体験や心境、反省が綴られている。堀内氏によれば、「犯罪はワリに合わない」「やめとけ!」とのことである。一読に値する手記である。

(19)当該記事の再公開とブログの移転
Yahoo!ブログでboubouが公開していた多数の記事のうち、当該記事だけは2018年7月初旬ごろから2018年12月ごろにかけての間、閲覧ができない状態となっていた。当該記事は、その後、2019年になってから再び公開された。閲覧不能となっていた理由はわからない。

(19-2)Yahoo!のブログサービスは、2019年12月で終了となることが告知されている。このため、Yahoo!ブログの各ユーザーは、自らの手で別のブログサービスへ移転しているようだ。boubouのブログは、2019年3月末頃から、Yahoo!と移転先に選んだFC2で併行して公開されている。また、Yahoo!ブログで公開されていた過去の記事やコメントは、移転先のFC2ブログに複製して公開されている。

再公開された記事のうち、FC2ブログに複製された記事を2019年3月に確認したところ、2018年6月28日に文章の一部を修正した旨の注記があった。但し、その日付は、ネットで当該記事を閲覧できなかった期間内である。オフラインのパソコンで作業をした日の覚え書きであろうか。正確な改訂日は、変更した記事を再公開した日付とすべきであろう。

(19-3)再公開時に変更された内容は2点ある。ひとつは、鹿島氏の著作を紹介したところに使われていた盗用文のうち、前半だけを原著の文章に差し替えていた。しかし、後半の部分には当方の著作物が無断で使われており、著作権の侵害行為は相変わらず続いていた。反省してきちんと訂正したというには、ほど遠い中途半端な作業である。

そればかりか、通知や警告をあざ笑うかのように、著作者人格権を侵害する品のない文章に改変されている箇所も新たに4箇所認められた。他人の文を盗用するなという当たり前の指摘や警告を再三受けているにもかかわらず、boubouは文末の一部と句点を彼独特の『・・・。。。』という珍妙な表現に置き換えている。
この改変行為の意図は不明だが、文末を改変することで「自分のつくった文章だ!」感を出しているようにも見てとれる。これは他人の著作物を自分のモノに偽装する明かな剽窃行為である。彼の狡猾さと悪質さがよく表れている作為だと思う。

FC2ブログで確認した久世定による著作権侵害箇所

FC2ブログ 「島熊山一帯住宅開発小記…。」 における著作権侵害箇所(再開後)
ブログを再開しFC2に移転した後も著作権侵害は相変わらず続いていた。
しかも文末の読点は無断でboubou独特の珍妙な表現「・・・。。。」に改変されていた。

FC2ブログ 「島熊山一帯住宅開発小記…。」に盗用された箇所のオリジナル

(19-4)もう一つの変更点は、無断転載していた当方の図版3点を別の地図画像に差し替えていた。具体的には、当方が調整加工した旧版地形図の代わりに、埼玉大学教育学部人文地理学教室の谷 謙二氏が公開している『今昔マップ』を用いて、類似した図歴の地形図を選び、その地形図から類似する範囲を切り抜いたものに差し替えていた。著作権法上の問題点はいちおうクリアされているものの、いわゆる「猿まね」であり、マナーのうえでは疑問点が残る。立証の方法論においても創作性は皆無に近く、そこまで真似して彼はいったい何を主張したいのだろうか?

(19-5)2019年9月に入ってYahoo!ブログへの投稿や編集ができなくなり、FC2へ完全移転した後も著作権侵害行為は続いている。当該記事のURLは次のとおりである。
https://wdwwq181fc2.blog.fc2.com/blog-entry-1761.html

但し、2019年9月18日、著作権侵害であることをFC2に申請し、記事はFC2事務局によって凍結処分された。このため、9月19日以降は閲覧不能となっている。

(20)DMCAに基づく検索結果の削除申請【第2回目】
上に掲げたとおりboubouのブログでは、Yahoo!から移転したFC2でも依然として約200文字に及ぶ著作権侵害と著作者人格権の侵害が続いていた。
このため、2019年9月3日、DMCAに基づき当該記事を検索結果から削除するよう、Google に申請を行なった。9月11日、申請は受理され、当該URLは検索結果から削除された。
今回の削除申請は、先の(14)に記した前回に続き2度目である。申請内容と著作権を侵害したFC2ブログのboubouの当該記事のURLはLumenのサイトに掲載されている。

(21)FC2へのブログ記事凍結申請
上記(19-3)に示したように、依然として著作権の侵害が続いている移転後のFC2ブログ記事について、2019年9月18日、FC2に対して著作権侵害に関する申し立てを行なった。申し立ては即日受理され、FC2事務局は当該記事の凍結処分(公開停止措置)を講じた。

(21-2)権利を侵害しているコンテンツの不正な公衆送信の停止を求めるため、著作権者がプロバイダに対して手続きを行なう際、Yahoo!ブログを運営しているYahoo! JAPANの場合は、申請書類などを郵送する必要がある。Yahoo!など多くのISPは、申請者が著作権者本人であることを確認するという理由で、印鑑証明と身分証明書など複数の書類の提出を求めている。被害者でもある権利者は、必要書類を揃えるための煩雑な手続きを強いられ、発行費用や送付費用も負担しないといけない変な制度である。

また、ハンドル名やペンネームといった実名以外で著作物を公開している場合、実名の印鑑証明や免許証のコピーなどを送付しても、書類からは変名と実名は繋がらない。したがって、事実上、提出書類からの本人確認はできない。申請手続きを面倒なものにして、被害者がISPへ申請することを諦めさせたり、わざと煩雑な手続きにしている障壁だという指摘もある。プロバイダへの申請件数が少ないほど、中の担当者は仕事をしなくて済むからである。

いっぽう、米国法人であるFC2では、DMCAに基づき本人の電子署名で申請できるので、素早い手続きが可能で費用負担もない。また、今回、申請を提出してから凍結処分までのFC2の対応は、きわめて迅速で的確であった。旧態依然としてレスポンスの悪いYahoo! JAPANに比べて、FC2の申請制度と対応は大いに評価できる。

(22)DMCAに基づく検索結果の削除申請【第3回目】
2019年に再公開された記事は、FC2ブログだけでなくYahoo!ブログでも同じものが掲載され、約200文字に及ぶ著作権侵害と著作者人格権の侵害が続いていた。
このため、2019年9月11日、DMCAに基づき当該記事を検索結果から削除するよう、Google に申請を行なった。追加情報の提出を経て、9月25日に申請は受理され、当該URLは検索結果から削除された。
今回の削除申請は、前回、前々回に続き3度目である。申請内容と著作権を侵害していたYahoo!ブログの記事のURLはLumenのサイトに掲載されている。

(23)Yahoo! JAPANへのブログ記事削除要請
Yahoo!ブログでは、2019年12月のブログサービス終了に先立ち、9月1日より記事の新規投稿や編集等を停止しているが、古い記事は閲覧できる状態にあった。
そこで、著作権侵害と著作者人格権の侵害が続いている当該記事を削除するよう、9月24日に、Yahoo! JAPANが自社のサイトに設けている違法ブログの通報窓口から情報提供を行なった。

Yahoo! 違法サイトの通報Yahoo! JAPAN への違法サイトの通報内容

こちらの通報窓口は、(21-2)に示した書類提出が必要な公衆送信停止の正式な申請窓口ではないが、著作権侵害はYahoo!の利用規約にも違反しており、違反サイトには違いないのでダメ元で申請してみた。以前にも一度通報したことがあるが、そのときは見事に無視された。さて、今回はYahoo! JAPANはどうでるか?

(23-2)10月4日に確認したところ、削除要請は受け入れられ、当該記事は削除されていた。どこかの電力会社とは違い、自浄機能は失われていなかったようだ。当該記事が載っていたページには「Yahoo! JAPANによって記事が削除されました。」と表示されていた。

Yahoo!によって削除された記事

Yahoo! JAPAN によって削除された盗用記事

著作権侵害を最初に発見した2014年から数えて5年もの長い歳月が過ぎた。二度目の発見からでも1年4ヶ月が経過した。数々の手間を要したが、著作権を侵害し盗用や剽窃を重ねていたboubouの違法な記事をネットからようやく排除することができた。やれやれであるが、再犯が懸念されるので今後とも監視を続けていく必要がある。

以上が、著作物の初公開から盗用行為の発見と抗議、旧ブログの閉鎖、今回の再公開、刑事告訴、3度に渡るDMCA削除申請、移転後の記事凍結、削除要請など、現在に至るまでの経緯である。

このように著作権を侵害する不法行為を封じ込めるには、甚だ面倒な作業や手続きを強いられる。多大な労力と時間とを費やさねばならないし、鬱陶しいことばかりで精神衛生上もよろしくない。
しかし、著作権を守るためには、盗用者に対して法令に基づくあらゆる手段を講じながら、徹底的に、かつ粘り強く対処する方針である。【最終更新:2019/10/04】


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