城下図に描かれた昔のまち・ひと・かわ intro

古都金沢を流れるふたつの川、犀川と浅野川。卯辰山の麓を流れる浅野川が、おだやかな流れと茶屋街のもつしっとりとした風情から「女川」と称されるのに対して、流れの速い犀川は「男川」ともいわれている。

現在の犀川は、京都の鴨川を手本とした改修が加えられ、河岸緑地なども整備されて市民のオアシスとして親しまれている。その姿には、男川から連想される荒々しいイメージはなく、どちらかといえば鴨川と似た風雅で端整な雰囲気を漂わせている。いっぽう、昭和20年代に撮影された犀川の写真を見ると、当時は今よりも流れの幅が広く、自然の息吹が残された姿であったことを知ることができる。

犀川の風景は、社会の変化や時代の流れとともにどのように変貌を遂げてきたのであろうか。さらに時代をさかのぼって、江戸時代後期の城下図に描かれた犀川と人々の暮らしを概観しながら、移りゆく川の風景とその背景などについて考えてみたい。

【本文へ】城下図に描かれた昔のまち・ひと・かわ 犀川(1)


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